ゴー宣DOJOin広島
『原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?』
公論サポーターメーリスから、
「勝つ」さんの感想をご紹介します!
(総論)
・まさにここでしかできないラディカルな(根本的な)議論を、幅広いテーマ(原爆に始まり、核兵器・核武装、さらに原発にいたるまで)にわたって聞くことができて非常に刺激的であった。まさに小林先生の仰った「「偽善」「タブー」抜きの、感受性のままに語ること」ができていた。参加者にも当事者意識をもって問いを突き付ける内容と展開になったと思う。
・当日は広島出身の参加者が多かったように思われる。第2部で、質問という形以外でもう少し広島出身者の声(感想や自分が体験した平和教育の実態など)が拾えたら、もっと双方向性が出せたのではないか。
・天候による交通網の大混乱にもかかわらず(やはり何かが起きるDOJO!)、無事開催できたことは素晴らしかった。しろくま隊長をはじめとする中・四国隊の皆さん、全国各地から馳せ参じたサポーターの皆さんの熱意と能力の高さを実感した。この場を借りてお礼申し上げます。
(各論)
それぞれの登壇者に対しての感想
・大須賀さん
スペシャル映像、凄すぎ。思わず涙腺が緩んだ。大東亜戦争が人種をめぐる戦争だったことから説き起こしている点で、唯一無二でした。とりわけ映像で引用されていた『戦争論』の1節「善意は心の内にしまい、悪を背にしよったその重さに堪え、自己本位の言い分を手放さない」にはぐっときた。コロナ禍といい、皇室継承問題といい、今悪をしよって堪えることのできる大人がどれぐらいいるのか…いやいるか、ここに。そして後に続く人たちが…
・三味線さん
蝋人形も「はだしのゲン」も排除されるなか、証言=真実とは言えない、フィクションで伝えられることがある、に同感。小林先生も指摘されていたが、写真よりも絵の持つインパクトの方が強い、より情感を伝えられると思った。
・ちぇぶさん
「あれではまったく伝わらない!日本人がモルモットにされたことが最大のポイントなのに、ヘタレすぎ!」「(許せないのは)売店で『戦争論』売っていないこと。オバマの演説集を売っている場合か!」は痛快。さすが斬り込み隊長。
・木蘭先生
かつて見た時と比べてマイルドになった、抑制的・自制的な展示という印象。渦巻く感情が見えてこない。オバマのポエム演説で終わる展示への違和感⇒全く同感。
・笹先生
蝋人形が好きだった。何度か訪れているが、今回は怒りを覚えた。なぜ日本人は米ソに対して怒らないのか。被爆者の治療に当たって自殺した医師の言葉「人間とはこれでよいのか」。
⇒この問いに対して真面目に考えようと思えば、怒りがわくはず。
⇒全体的に、皆さん、教科書的、抑制的、整いすぎて、蝋人形(自分も見たことあり)に象徴される情念がほとんどなかったことへの違和感や物足りなさを指摘している点で共通。自分も今回3回目(リニューアル後2回目)だったが、似たような感想を持った。加えて、アメリカが落としたという点が、東館での第2ラウンド的な展示から明示されていることに対して不満であった(むしろ最初にやるべきであろう!)。皮肉なことに市民の被害やストーリーを強調すればするほど、アメリカが落としたことの非人道性が伝わらない(むしろこちらは戦争早期終結やソ連への牽制目的もあったなど淡々とした説明)構図になっていたように思われる。
・切通氏:
長崎での資料館の展示の紹介(より情念が強い。原発についても言及。メッセージ性の強さなど)が印象的。これに加えて、今年のイスラエル大使館を招待しなかった市長の行動に、かつての「怒りの広島、祈りの長崎」の構図の逆転を感じた。
また氏の学校での講演の際に原発の問題に触れたとたん、「政治的な話だからだめ」という招待者側の発言に、日本人に特有の原爆の天災化・脱政治化の問題が露呈していると思った。
日本人が怒らないことには、敗戦国でアメリカに従属していることの他に、自然災害を諦念でもって受容する日本人の伝統的メンタリティーが悪い意味で結合していることもあるのではないか。ともあれ、近いうちに長崎の資料館にも行き、国民として一人前にならなければならないと痛感した次第。
・ゴーさん:犠牲者の死の意味を問う、タイトルそのもののラディカルな問いかけ。小林先生の核に関する発言を引き出したという意味でグッジョブ。
・小林先生
‐(原爆投下の)三度目は拒否。そのために核をもつ。さらに核をもって国連の常任理事国入りを目指し、常任理事国として核軍縮を推進する!
⇒今回のDOJOの白眉の発言。前半部分は自分も考えていたことだが、後半は全くの想定外。国連で「敗戦国」として差別扱いされている日本が常任理事国となって核軍縮を目指すというくだりは聞いていて本当にしびれた。背中がぞくっとした。ある意味で、国連の女性差別撤廃委員会の勧告に対して猛反発している男系固執のえせ保守に対する痛烈な皮肉にも感じた。
・本気でやっているのか。米の属国に甘んじて祈っているだけでは、平和は来ない。闘わなければ。。。「知恵」を使え、相手が答えざるをえないような言葉を駆使せよ!
・偽善はつまらない!何も生まれない!タブー抜きで感受性のままに語ることをしたかった。
⇒これこそがゴー宣DOJOの面白さであり、心髄。それを体現した(最後の)知識人である故西部邁と西尾幹二へのオマージュがよかった。自分も両氏の著作で多くのことを学んだので。
(結論・気づき)
・日本人が怒らないこと(感情=右脳)が闘わないこと(論理・行動の欠如=ただ祈るだけ=左脳)につながり、かえって核カードの値をつり上げ(ロシアや北朝鮮による核恫喝)、核拡散を助長させているという矛盾。またそれが唯一の核使用国アメリカをつけ上がらせ、誤解させ(ビビらせればOK!)、世界各地での介入や破壊を助長させた罪(ヴェトナム、アフガン、中東を見よ!)。この点についてなら、日本国民として上記地域の人々に痛切なる反省とお詫びの気持ちがある(©村山富市元首相)。
・したがって、怒り、闘うこと、場合によっては核武装も辞さない覚悟を示すことが核廃絶への近道であり、唯一の被爆国として日本が果たすべき義務である。
・いつもながら偽善を排して議論するDOJOに右脳左脳ともにしびれた。自分も挑戦して面白がりながら、公のために身体を張っていきたいという元気をもらった。ありがとうございます。
(おまけ)
原爆死没者慰霊碑の碑文を自分ならどう書くか考えてみた。
「どうぞ見守ってください。無念の死を遂げたあなた方に代わって、三度目の投下は日本でも、世界でも許しませぬから」
長文乱文失礼いたしました。
当日大雨で新幹線が止まったために
生放送できなかった部分を含む
第1部の動画、本日配信いたします!
この議論、本当に凄い!
これは必見必聴です!!!
動画配信に引き続き、
感想も続々紹介していきます!!